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「ボス、お呼びでしょうか?」
ブロンドの髪を上げ、グレーのスーツを着こなした女性がドアの陰から姿を現す。
私は机に置いてあった書類を彼女、マリアに手渡す。
「今回は新しい助手を君に付けるから…頑張ってくれたまえ。」
「はぁ…大丈夫なんですか?私の足を引っ張る奴なんてゴメンですよ!」
彼女、マリアが心配するのも頷ける。
前回、彼女に付けたパートナーさんはマニュアル馬鹿で融通が利かず、危うく命を落とすとこでしたからね。
「今回は大丈夫ですよ。彼は、養成所を歴代最高の成績で卒業しましたからね。」
私はそう言うと、机の引き出しから葉巻を取り出す。
カチャ
「まぁ…頑張って下さいね。」
葉巻に火をつけ、その香りを楽しみながらマリアに視線を向ける。
「了解しました。では、失礼します。」
マリアは一礼し、部屋を後にした。
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