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まったく、ボスもいい加減にして欲しいわ!
前回は死にそうな目にあったのに、今回もパートナーを付けるなんて。
いくら歴代最高の成績っていっても、しょせん新人。
いざとなったら尻尾巻いて逃げるか、ただただ呆然と見てるしか出来ないのだから。
「マ~リア、ボスに何言われたの?」
突然、背後から抱きつかれた。
「ひゃっ!?な、何よ驚かさないでよメイ!!」
赤い髪をポニーテールに結び、やや幼い顔立ちの彼女は、私の頬をつつきながら話しかけてくる。
「今度の仕事に新人の助手を付けるって言われたの!」
離れなさいよ!とメイを引き剥がし、乱れた服を直しながら説明する。
「へぇー、新人君か。そういえば見たことないけどその子どこ居るの?」
オフィスをキョロキョロとメイは背伸びをしながら見渡す。
「ちょっと待って確か…あったあった。」
私はさっき貰った書類の中から新人君の事が書かれた紙を取り出す。
「名前はパスカ、で前歴は…無し!?」
私が声を荒げると横から
「なになに~?機密情報?前歴無しって事は相当な実力者って事じゃない?」
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