5回目の2022年7月13日

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僕は目的を忘れ、この永遠に輪廻する28℃の世界で、まどろんでいたいと願った。 「……暑いね」 「じゃあ離れたら? 耳のキレイキレイは、もう終わったよ」 僕はそのまま、彼女の膝から離れなかった。 今、この瞬間もすべて幻影。 そう分かっていても、願わくば、永遠にこの虚像のなかで僕は生きたい。 心なしか、落ち着きのないように見えた今日の美紀にも、安堵の表情が見えた。 幻の先の彼女は、何も変わっていない。 この世界で変わるのは、僕だけだった。 「……美紀」 「なあに、陽一くん?」 「愛してるよ」 心の底から、時空を越えても。 「……ありがとう」  
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