11回目の2022年7月13日

4/4
前へ
/28ページ
次へ
「陽一くん、ごめんなさい。でも大丈夫、これが本当にEX-Girlfriendなら、死なないから──」 美紀の泣き顔を最後に、景色が僕の部屋へ移り変わった。 背中をさすっても、血はついていない。 痛みも、錯覚でしかない。 EX-Girlfriend再現中に、ケガはしない。 不慮の事故が起きた場合、強制終了が起こる。 彼女はそれを知っていたから、僕を刺した。 それよりも、美紀が本気で陽一くんを殺そうとしたことに膝をついた。 あの部屋に、そうまでして知られたくない秘密があるのか。 僕は疑問と感傷を吐き出すかのように、むせび泣いた。  
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4895人が本棚に入れています
本棚に追加