3回目の2022年7月13日

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「そう。試合も観れたことだし、そろそろ洗濯物を干させて。変なシワができちゃう」 美紀は立ち上がり、僕の前に置かれたグラスを取っ払った。 「分かった」 これが作られた虚像だとしても、無茶なことはしたくない。 何故なら、目の前にいる〝元カノ〟にも意志や思考がある。ように見えるからだ。 それに、無茶をすると装置の強制終了機能もある。 僕はカバンを持って、玄関に立った。 「それじゃあ」 「うん、夜電話するね」 僕がドアを開けた瞬間、周囲の景色が僕の部屋になった。 暗く、誰もいない、タバコ臭い室内だ。 3回目のEX-Girlfriendでの収穫は、およそ1時間、彼女の部屋にいれたことぐらいか。 「してくれよ、電話……」 美紀のいない自分の部屋で、僕はそう呟いた。  
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