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「やっと二人きりになったね。」
気のせいか顔が赤くなっている気がする。
「話って?」
「あのね…付き合ってくれない?」
「……」
え?突き合う?痛くない?
「なにで?」
なにで突き合うのだろう
「ん?なにが?」
この反応…まさか…そんなでも…
「スミマセンモウイチドイッテクレマシュカ?」
噛んだ
「好きです、付き合ってください。」
わーお。
「なんでいきなり?」
入学初日に告白なんてありえないっしょ
「一目惚れってやつかな!えへへ///」
かわいい!かわいいぞ!
「僕なんかでいいの?それにまだなにもしらないでしょ?僕のこと」
「私は知ってるよ君のこと…」
「え?」
「ううん、なんでもない!」
「それで返事聞かせてくれないかな?」
返事か…そうだよな…でもいきなりでよくわかんないし。
ただ彼女はほしいよなぁ、こんなかわいい子だし。
「じゃあまずは友達から始めない?」
そうだこれでいい、お互いのことよくわかってからのほうがいいと思ったからだ。
「だめか?」
「だめじゃないよ!それじゃこれからよろしく!えーっと…朧くん?朧くん!」
下の名前…きゅんきゅんくるぜこのやろー!
「あ、ああよろしく朝比奈。」
僕は名字で呼べばいいだろう。
「は?」
「え?(笑)」
「下の名前で呼べよ。」
「はい瑞希さん」
「ふふっよろしい!」
変わった人なのかな。
『キーンコーンカーンコーン』
5時を知らせるチャイムだ。
「もう5時だな。そろそろ帰らない?」
「そうだね。あ、朧くん家どこ?」
「ん?白街のほうだよ?」
白街は黒街を通りすぎて少し行ったところにある。
「じゃあさ、一緒に帰らない?ほらあの辺最近物騒じゃん?」
あの辺?
「瑞希家どこなの?」
「黒街」
「なるほど」
そういうことか、事件が起きた場所…
「ほんと怖いよね、死んだ原因がわかんない事件だなんて。」
瑞希はほんとに怖がっているようにみえる。
「そ、そうだね。じゃあ行こうか。」
二人で教室を後にした。
この後起こる悲劇を僕はまだしらなかった。
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