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「何で私なんかを
助けてくれたの?」
リオの質問の意味が一瞬
分からなかった。
「何でって?」
だから俺は質問仕返した。
「だって私魔族だし……」
彼女は消え入りそうな
声でそんな事を言った。
「そんなの関係無いから!!」
俺は思わず叫んでしまった。
「……え……?」
リオは何故だか困惑してる。
「てか助けたのも
偶然じゃないんだ!!
俺…俺!!入学式の時から
リオに恋してる!!」
本当に訳がわからない。
俺は何で告白してるんだ?
「ふぇ!?」
彼女はさらに困惑する。
「あ…その…ごめん……」
急にはずかしくなり
俺の声は小さくなった。
「謝らないで?
私もジンの事……
好きだったよ……?」
俺は夢でも見てるのか?
いきなり告白した上に
OKを貰ってしまった。
「本当に言ってる!?」
俺は思わず聞き返す。
「うん……
でも付き合えない……」
彼女は確かにそう言った。
「そりゃやっぱ俺なんかと――」
俺が言いかけた時だった。
「違うの!!
そうじゃなくて……
魔族の私なんかと
付き合ったら迷わ――!?」
気付いたらキスをしていた。
唇を離すと俺は言った。
「好きなもんは仕方ないだろ?」
「……うん……」
リオは泣きながら笑った。
「ジン……大好き……」
今度はリオからキスを
してきたのだった。
俺はこの日彼女が出来た。
それはまるで奇跡の様な
リオとの出会いだった。
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