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「私…最低だね…」
先生が彼の死を知らせる話の最中、寝ちゃってたんだ。
いや、でも…。
サメジマくんが居ないことに悲しいと思うくらいには、好き。
涙は出ないけど、泣きそうになるくらいには、
ポソ
「…すき」
……。
ヘへヘ…、と空笑いする私。
「もう、恥ずかしいなー…」
あーあ。
「……」
誰かと誰かが交わって、誰かがデキテる世界の傍ら
どこかで誰かが死んで、誰かが泣いてるんだ。
「なんで…死んじゃうの…」
窓の杉に乗せた両腕を枕に、いつの間にか眠りについていた私。
寝息をたてず、浅い眠りの中で見た夢は、最近はもう常連の、君が出るやつ。
『粕二さん』
『はい…』
『なんでニノって呼ばれてんの?』
『粕二…ののか』
『うん?』
『粕二の“に”と、ののかの“の”を合わせて、ニノ…らしい、です』
『ハハ、そういうことか』
眠ってる間も、サメジマくんのことを思い出してる…。
それから時計の長針が少し進んだ頃、保健室に帰って来た先生に起こされた私は、急かされながら教室に戻るんだった。
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