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一点を見つめたまま固まった俺の視線を辿る友人は、首を後ろに回す。
そして、俺と粕二さんを交互に見た。
鈴原も後ろを向いて、様子がおかしい友人の名前を呼ぶ。
「ニノ?」
“ニノ”
前に、なんでそう呼ばれているのか聞いたことがあったな。
苗字の最後と、名前の最初の文字を、繋げてあるんだっけ。
「あの」
俺は無意識に口を開いた。
未だ顔を覆う粕二さんに、言葉を投げかける。
「俺、なんかした?」
「…頭の包帯が大げさだ、って言ってる」
言ってないし。
横から割って入ってきた安藤はスルーしようかと思ったけど、
「…お前ね。包帯見えてるんなら、もう少し手加減しろよ」
そんでもって、この空気をよんでください。
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