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「信じてくれるの?」
美咲は驚いて屈強そうな男に尋ねると、男はその質問のほうが意外だというように、きょとんとする。
「だって本当なんだろ?」
「…うん、本当」
信じてもらえたことが素直に嬉しくて、きっと微笑めばいいんだろうけど、ぎこちなくなりそうだったから、視線を反らした。
「左之が信じるなら、俺も信じるよ」
「俺も!
左之さんの変な勘は絶対外れないからね」
「平助、変なとはなんだ」
美咲を抱きかかえてくれた男と、平助と呼ばれた、美咲に何故光って現れたのかを質問した青年も、左之と呼ばれた屈強そうな男に賛同してくれた。
頼れる味方を得たような気持ちになり、つい笑顔がこぼれて、慌てて下を向いた。
「私も面白いから信じるけど、君、いったいどこからやって来たの?」
「……あ、」
平助とは別の、同年代っぽい男に質問され、そういえばここはどこなんだろうという疑問を思い出す。
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