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そもそも美咲が光りによって(?)辿り着いた、ここはどこなのだろうか。
何より、美咲は先ほどから、男たちの服装に疑問を抱いていた。
このご時代に、和服を着ているのだ。
部屋も普通の和室であるが、妙に古さを感じる。
…よく分からないが、どうも時代劇の撮影現場に飛ばされたらしい。
カメラは見当たらないが、臨場感みたいなものを出すために、部屋のどこかに隠してあるのだろう。
そうなると、有名どころしか美咲は知らないが、場所は特定してくる。
「…ここ、映画村か、江戸村なの?」
この二つの有名どころしか知らないが、この手の込んだ感じは、きっとどちらかであろう。
しかし男は、首を傾げる。
「江戸村?…江戸のことかな?それなら違うよ
映画村、っていうのは、聞いたことないなぁ
ここは京だよ」
「………は?」
京、とは。
京都のことであろう。
いや、そんなことは問題ではない。
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