苦手なもの

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「女は…何を考えているか分からない 男より力がないことは仕方ないことなのに、無駄に見栄を張る それに、すぐに笑って、すぐに泣く…理解できない」 俺が話し終えると、女は何か考え出す。 考えたって、きっと無駄だ。 女であるコイツに、俺の悩みを理解することなど、到底不可能だ。 「うーん…今まで自覚したことないけど、そうなのかもね 確かに女子って男からしたら面倒臭いよねー、それは同意できる」 「……え?」 「それに人間なんだから、苦手があって当然じゃない? 私も勉強とか集中することとか苦手だし」 「………」 そんなことない、女だっていいものだ、と言われると思った。 俺の考えを受け入れてくれたことに、戸惑いを感じる。 「でもなぁ…せっかくイケメンなのに女の子が苦手って、絶対損してるよね モテ男気分だって味わえるのに」 「いけめん…?」 次々と出てくる聞いたことのない言葉に難解の意を示すが、女は聞く耳を持たない。
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