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土曜のランチタイムのピークが終わり、14時半過ぎ、Canvas.は夕方からの営業に備えて一旦店を閉めて準備中になる。
片付けと清掃を済ませ、15時に俺は今日のCanvas.での仕事を終える。
事務所で私服に着替え、厨房で昼食のまかない料理を作っていたマスター達に顔を出す。
「じゃっ、今日もお疲れ様でしたー!」
「おぅ! お疲れさん!」
「十夜くん、あの子圧倒されてたわよ?」
俺を見るなり苦笑したおかみさんを目にしてはっとする。
面接の少年がいた事なんて、すっかり忘れていた。
いつ帰ったのかも気付かなかったし…、ま、いてもいなくても同じ事だが。
「いい手本になったさ!なぁ?」
「ははっ、照れますよ? 俺w」
炒め物をしながら笑うマスターに、俺も苦笑する。
「それじゃ、紗夜ちゃんによろしくな!」
「はい、ありがとうございます」
マスターにそう言い、厨房の奥にいたおかみさん達にも会釈をして、俺は店を出た。
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