はじまり

6/10

56人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
*志紀サイド* 「で、話しとは?」 「真琴くん、いや真琴のことだ。彼の事を見ていてくれないか。私が出張とかで学校を離れたときとか、特に。」 「……理由は?」 「真琴の本当の苗字が、その…『桜祇』だからだ。このことは、ほんの一握りの人しか知らないことだ。そういうことも含めて見ていてほしいんだ。あの子自身、面倒事は嫌いみたいだから、自分からは手を出さないとは思うが、逆の場合が起きるかもしれない。そして、桜祇真琴が生きているということが知られるかもしれない。」 「そうなったら何が不味いんですか?」 「彼が失踪し、死んだと言う噂がある今、跡継ぎの候補がわんさかいる。で、なぜか、この学園に集まっている。(不本意なことに)でも、候補はあくまで候補。総帥は、跡継ぎを既に決めている。真琴が失踪してから。そこら辺の事はよく知らないけど、総帥は、真琴と、真琴の実父を跡継ぎにしようとしていて、この事も密かだが、噂になっている。2人とも生きていて、総帥がなくなる直前に出てくるなんて卑怯だと考える輩がいるわけで。そんな彼らは、人目につかないとこで、自分の子供たちに制裁をするよう頼むかもしれないからだ。」 「わかりました。確かに危ないですね。そういうことなら。でも、制裁の心配をするなら生徒会にでも入れたら良いかと…」 「あぁ、それは大丈夫。真琴、生徒会の補佐にしたから。だからよろしくね」 「わかりました。」 ガチャ 「理事長、話終わりましたか?あと、彼、こんな感じで良いですか?」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

56人が本棚に入れています
本棚に追加