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激しい金属音が鳴り響き、民家の屋根が彼女の脚によって削り取られていく。
「――ッ!!」
着地の勢いは止まらず、幾つもの平屋を跨いで滑り続けるティナ。
このままではまずいとブレーキを掛けていた右足を思いっきり踏み込み無理やり上へ跳躍。
前に進もうとする力より幾分制御し易くなったティナはそのまま宙で回転、落下スピードを僅かに落とす。
その後膝を着地と同時に曲げて衝撃を逃がすと、冷や汗の滲む額を拭った。
「……無茶は出来ないと思ったそばからこれでは、またアルクス殿に叱られてしまうな」
スキップどころの騒ぎではない事を勢いでこなしてしまったがレリックに無理を強いたのは言うまでもない事実。
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