第11章

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「僕に神格武装は効かないよ。神としての僕は全てから優先されるからね」 「さっちゃん先輩には、攻撃が届かないってことぉ?」 「そう考えてもらって、構わないよ」 全方位型神格武装化術式。 それは【殺神姫:天殲恋華】の効果の内、未来が司る攻撃用術式だ。 己の存在価値を高めることで、敵性効果の存在を認めなくする概念効果。 咲羅の魔眼、【狂王神:天軍総長】はその加護として、所有者に神の如き待遇を与える。 “──……” 言葉だけでは真意を掴むことができない。 未来はぎゅっと唇を引き結び魔杖に魔力を注ぎ込んだ。 「効果発現:  第一武装神格化」 『発現承認:  魔槍【HORIZON of HEAVEN】  ────展開します』 魔力を注がれ、3メートルもの大槍となったそれを、未来は躊躇なく振りかぶって咲羅に投擲した。 大気を貫いて真っすぐ咲羅に向かった槍は、彼の顔面50cm手前で簡単に弾かれてしまった。
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