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2057年――
世界は、深刻な資源問題に覿面[てきめん]していた。
天然資源の枯渇。
石油、石炭、天然ガスといった天然資源が予想をはるか上回り、減少していったのだった。
その理由は単純明快、高度経済成長によって発展途上国の増加。それにより豊かになる国が増えていく一方、その衝動としてエネルギー消費も過敏になってしまった。
そのため、石油輸出機構は石油の輸出を廃止。オイルモノポライズが世界を震わせた。
それに不満を持った先進国、アメリカ、ロシア、ヨーロッパ連合といった国は意を説いた。しかしそれは受けいられることはなく各国家は強行手段に。
それが火種となり、世界は瞬く間に戦乱の渦を巻いた。
2059年、モノポリー大戦。後に第3次世界大戦と呼ばれるよになったその戦争は今までにないほどの過激な戦いに。
平和主義を唱える日本も同様、日本国憲法を無視してまでその争いに交わるのだった。それほど今の社会において、石油とは重要な資源だったのだろう。
しかしどうだろうか。
世界一平和と言われてきた日本、ましてや二度と戦争はしないと断固していた国がいきなりこんな大戦に参加して勝てるか。
答えはNO
飛んで火に入る夏の虫とはまさにこのこと。
島国、小規模な国にしては技術もある、防戦に備えた戦力もある。しかし戦争に参加するほどの兵力は存在しない。
平和ボケして生きてきた国民は兵士としての能力は備わっていなかった。
結果的には惨敗
それも見事なまでの無様な敗北。
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