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「話しなさい、イライ。何があったんです?」
アスールは、笑っていなかった。
口調も厳しかった。
初めて見せるアスールの静かな激しさに、イライは抵抗できなかった。
「・・・・・・・・・あんたにとって・・・俺は何?」
震える声を、何とか絞り出す。
「俺・・・俺って、少しは価値があんの?」
「・・・馬鹿な子ですねえ、君は。」
今にも泣き出しそうなイライを、アスールが抱き締めた。
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