魔法使い、客を迎える

41/51
前へ
/800ページ
次へ
「話しなさい、イライ。何があったんです?」 アスールは、笑っていなかった。 口調も厳しかった。 初めて見せるアスールの静かな激しさに、イライは抵抗できなかった。 「・・・・・・・・・あんたにとって・・・俺は何?」 震える声を、何とか絞り出す。 「俺・・・俺って、少しは価値があんの?」 「・・・馬鹿な子ですねえ、君は。」 今にも泣き出しそうなイライを、アスールが抱き締めた。
/800ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10310人が本棚に入れています
本棚に追加