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「私が君と契約した時、何と言いました?私の大切な人になってほしいと言いませんでしたか?」
イライの左手の甲には、アスールの紋章だという竜の形の痣のようなものがあった。
「契約」がどのようなものかはわからないが、イライはこれがアスールの「所有物」の証なのだと思っていた。
「まだ私は君を大切にしていませんか?まだ足りませんか?価値があるかなんて聞かないでください。私は、君以外の人間とこれほど長い時間を過ごしたことはありません。」
「アスール・・・・・・っ、ごめん!俺・・・俺・・・自分がわかんなくて・・・・っ、ごめん・・・」
イライは、初めて自分からアスールにすがりついた。
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