魔法使い、客を迎える

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「な、何でもないんだ!俺は平気だから・・・!」 アスールの手を降りきって、袖を下ろして隠す。 今更だが、アスールの目に晒していたくはなかった。 「・・・・・・ここから出たいですか?」 イライの肩が、ピクッと揺れた。 アスールは、口調を荒げることなく続けた。 「もし君が望むなら、私自身が君を行きたい場所へ送っていきます。」 「ち、違っ・・・!」 「私は、期限付きの契約だと言ったはずです。初めから、君をいつまでもここに縛り付けるつもりはありませんでした。」 「・・・!!」 イライは、妖術使いと戦うことと引き換えに、アスールと契約を結んだ時のことを思い出した。
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