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紹介を終えると、アスールが静かに言った。
「イライ。これから私たちは会議を始めます。申し訳ありませんが、席をはずしていただけませんか。」
一瞬、イライの表情が強ばった。
レイゼルに来てからイライを片時も離さなかったアスールが、自分からイライを放そうとしている。
嫌だと言いそうになったが、イライはその言葉を飲み込んだ。
レイゼルへの帰還には、目的がある。
「予言される破滅の日」の選択を、アスールがするためである。
「わかった。俺、部屋にいればいい?」
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