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「イフェメラの森であなたがアスール様と暮らすようになったことは、早いうちから分かっていた。だが、あなたの存在がアスール様にこれほど変化を与えられるとは思わなかった。これまでの非礼を詫びる。」
「ひ、非礼ってそんな。」
キャスリンに頭を下げられて、イライは慌てた。
さらに、キャスリンは語る。
「私たちは、感情を抑えるように教育される。感情の乱れは、術に影響する。だから、あなたを不安にさせたようだ。
私も、他の魔法使いたちも、皆あなたに感謝している。」
「え!!」
感謝と言われ、イライは驚いた。
まさかそんなことを言われるとは、予想もしていなかった。
「あなたは、アスール様を変えてくれた。この地に戻る決意をさせてくれた。我らは皆、あの方が好きなのだ。それが、たとえ認めてはもらえない感情であったとしても。」
それは、イライも気づいていた。
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