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「ふあぁ~あ~何か三度目の様な……」
目が覚めて身を起こして辺りを見回すと草木が繁った森にいた。
あれ?俺確か神の申し出断って………あれ!?。
「服装が変わってる」
ふと体を見下ろすと身に纏っていた衣服が上下黒一色のボディスーツ、その上には巧妙なアクセサリーが付けられた純白のコートが羽織られていた。
「何だこりゃ……ん!」
そのついでに側に置かれていた物を発見、飾り気が無い長剣と四角い箱が一つ。
「何入ってんだこれ?」
パカ、普通の箱とは違う蓋と本体が一体化した物だ。それに入っていたのは小型の骸骨の飾りが載せられた銀色のオブジェだった。
「何だこれ、趣味悪……」
『おいおい、初対面の相手に対してそりゃ失礼だろ』
確かにそうだな謝ろう。ってあれ?今この口動かした……というか喋ったよなこれ。
『物が喋らないなんてお前ら人間が勝手に作った常識と言うルールだろ、世界は不思議で満ち溢れてるのさ、喋る指輪があったっておかしくないだろ』
凄い説得力ある正論言ったよこいつ、てか指輪なんだこいつ。
『おっと、自己紹介が遅れたな、俺様は魔導輪(まどうりん)ザルバ、この世界の案内人だ。よろしくな』
礼儀正しい指輪だな………へ!この世界?ここは俺がいた現実世界だぞ。
『此処はお前さんがいた世界じゃない、此処は別世界ミッドチルダさ』
「…………」
しばし丸一分の沈黙が続き。
「は?何だって?」
首を傾げて聞いてしまった。
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