5人が本棚に入れています
本棚に追加
「………え?」
反射的に言葉を漏らすのと同時に、僅か数メートル離れた距離にいる彼が、彼女に駆け寄って来た。
ぐんぐんと距離を縮める彼の姿に、あざみは訳が分からずその場を動けないでいた。
「――――――きゃっ!?」
目の前まで来ると、手を取り、あざみを引っ張るようにして駆け出した。
「えっ!?あ、あのっ……!?」
今日会ったばかりの、まったく知らない人に拐われるかの如く連れ去られ、あざみの頭は真っ白になる。
最初のコメントを投稿しよう!