終わりの始まり

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「良く来たねアリス、君の居ない10年、我々皆待ちくたびれたよ」 私が降り立った見たこともない森の中、いきなり目の前に現れた猫は私をアリスと呼んだ… 「どうして私の名前を知っているの? そもそもどうして猫が喋ってるの?」 「また質問か、君は昔からそうして質問ばかりだ」 「昔から? さっきも10年なんて言ってたけど、私は生まれてからこんな場所に来たことは無いわ」 「来たことが無い? そんな馬鹿な事を言うんじゃない、今も昔も君はここの住人さ」 目の前に居た猫が気味悪く笑った瞬間、私はその場から飛び退いていた。 どうしてなのか自分にも解ってはいなかったけど、どうやら間違いでは無かったらしい―
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