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掴んだままの真琴の左手の薬指に、エンゲージリングをゆっくりとはめた。
それに気が付いた真琴の頬は、薔薇色に紅潮し、嬉し涙が溢れて止まらなくなった。
泣いてる真琴の手に、もう一つの指輪を渡し、左手を差し出した。
真琴は意味を理解し、オレの薬指に指輪をはめる。
オレは真琴を抱き締め、誓いの口付けをする。
「真琴…愛してる。この先どんな困難が待ち受けていても、オレは一生離さないからな」
「ボクも…尊から離れない。ボクの人生は、尊と伴にあるから」
ステンドグラスからの光に照らされ、真琴の姿がことさら輝いて見えた。
………………………………………
礼拝堂を出て、もう一度シスターに報告した。
尊のケジメなんだって。
祝福ムードの中、施設を後にする。
また、尊と来よう。
尊の大切な場所が、ボクにとっても大切な場所になって行く。
改めて、幸せを噛み締めた。
「今から、大槻の家に行くぞ」
「うん…もう一つの目的地だね。みんなが待ってるんだよね」
尊の人生において、一番大事で重要な人達。
これからのボク達の人生は今から会う人達との関係で決まっちゃう。
さすがに緊張するなぁ~
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