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「真琴って、可愛いな」
優の一言。
おいおい…優、お前いくつだったっけ?
それに兄貴達、うっかり頷いてるぞ。
確かに今の真琴は、最高に輝いてる……
何だか無性に、抱き締めてキスしたくなった。
オレは、こんなに独占欲強かったのか?
オレの視線に気付き、真琴がオレを見詰める。
はにかんだ姿が堪らなく愛しい。
優が、真琴の傍を陣取り、世話を焼いている。
優が傍にいれば、真琴が緊張しないで済む。
オレは、親父と兄貴達に向き直る。
親父も兄貴達も、何も語らず数回頷いた。
「母さん、お酒くれないか?」
オレ達は、杯を交わし合った。
「手続きする事、もう決めたのか?」
兄貴達にも、養子縁組の事を話してあった。
「あぁ、週明けにでも――と思ってる」
そんな話をしていると……
「あーっ、真琴が指輪してる~」
優の声が…
「えーっ、どれどれ、見せて~」
と、お袋が……
「本当だー!」
と、遥。
真っ赤になった真琴が、「今日、尊に貰いました」と漏らす。
言ってしまってから、あっと口に手を当てるが…遅いって……
「どんな風に渡されたの?」
お袋が、身を乗り出さんばかりに詰め寄る。
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