運命のプリズム

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雲一つない透き通るような青い空のある日、何時もより静かな休日の町中を一人の少年が歩いていた… 休日だというのに予定がなく、暇を持て余した少年は、近くの百貨店を目指しているのである。 「ん?…」 ふと少年が空を見上げると、そこには虹がかかっていた。 前日に雨が降っていようものなら不思議な事は無いのだが、ここ一週間ほどこの地域で雨が降ったようなことはなかった。 さらには、ニュースの予報でもこの先雨が降るような事は聞かなかったので彼は不思議に思ったのだった。 少年はしばらく眺めていたが、虹は次第に消えていき、同時に少年の虹に対する興味も消えていった。 この町は少し田舎な方で、平日でも静かな方である。 なので、休日ともなれば人がほとんどいないのも当たり前なのだが、少年はそこに少しばかりの不気味さを感じていた。 しばらくすると百貨店が見えてきた、少年はお昼時までそこで過ごし、百貨店を後にし、自宅に向かった。 相も変わらず、不気味な空気が漂う町中を少年は歩く。 そして少年が交差点に差し掛かった時、ふと横断歩道を見るとそこには猫がいた。 信号機は先ほど赤になったばかりである、そして猫はというと動き始めた車には気づいていない…
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