君の場所、僕の居場所

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最初に君を見つけたのは 初夏の照りつけるような暑い日だった 僕はとある病気でこの病院に入院している 病名?ああ、実は僕もそれは知らないんだ 僕が聞いても誰も答えてくれない ただ 「大丈夫、すぐ良くなるよ」 と、だけ言われてはぐらかされてしまう けどね、自分の体の事は 自分がよくわかっているさ 僕の病気はよくないものだと 僕の一生はこの孤独で真っ白な病室で 終わってしまうものだと 僕の病室は何もないよ ただただ真っ白な壁とシーツのベットだけ そんな部屋だからとても暇なんだ だから僕は窓から外の景色を 眺めることだけが唯一の暇つぶしだ その日も僕は自分の病室から ぼーっと中庭を眺めていた
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