恋の始まり

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「また、橘くんが勝ったみたいだね。」 「そうみたい…。」 そう、直人はクラスの中で一番足が早い、だから競っても絶対に勝てないのに…。 「…馬鹿みたい。」 「えっ…麻琴?」 「…ううん、何でもない。早く着替えよ。」 「うっ…うん。」 “わっ…私…いきなり何言ってんのよ…馬鹿みたい” 「…。ねぇ麻琴、顔赤いよ…?熱でもあるの?」 「えっ…?」 沙羅に言われて、急いで鏡を見た。 「本当だ…。」 ものすごく赤い、まるでリンゴ…いやトマト? とにかく赤い。 “何で赤いのよ…。” つか、耳まで赤いし…。 不思議に思っていると、皆の中心にいた直人が周りをかぎ分けて、私の所に走ってきた。
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