―第1章―記憶喪失

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連絡を受けたのは臣が入院した2日後のことだった。 あまりに急な展開に頭がついていかずに、ただ呆然と白いベッドに横たわる恋人の姿を眺めるだけ。 「…臣…」 ボソリと呟いた名前は返事も無ければきっと、相手の耳にも届いてないのだろう。虚しくも自分の声だけが響いた。 心にぽっかりと穴が空いた 早く目を開けてよ もう一度、名前を呼んで その腕で優しく包んで 独り善がりの思いだけが加速し、募っていく。 .
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