―第1章―記憶喪失

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数週間が過ぎた。 あっという間に過ぎ去った時間は何も味がしなく、何をしたのかもさえ覚えていない。 毎日のように病院に通い続け、返事をしない臣に話掛ける。そんな毎日。 けれど、それも今日で終わりになった。 「おはよう、臣」 焦点の合っていない目をこちらに向けてくる。愛しい恋人に微笑み掛ければ、衝撃的な言葉が返ってきた。 「…お前…誰…?」 .
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