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昔なら既に学校を出て臣と帰ってるのに。
ボーっと下校している生徒を教室の窓から見る。
(うらやましい)
じゃれつく様に肩を組んで歩く男子生徒を見ながら思う。
「まだ、残ってたのか」
入り口から知っている声がした。
振り向けば健先輩と利人先輩だった。
「そんな顔、すんなよ」
どうやら無意識に睨んでいたらしい。苦笑いを浮かべながら利人先輩が言ってきた。
今、会いたくない人達に会ってしまった。
いや、この感情は本来なら先輩達に向けるのは間違っている。
(わかってるけど)
気持ちがパンクしてしまいそう。
「何の用ですか?」
口にした言葉は、無機質で冷たいものだった。
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