―第1章―記憶喪失
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「臣の事でな」 健先輩から出た言葉。愛しい人の名前を聞くだけで、今は胸が痛い。 ピクッと肩を跳ねたのが自分でもわかった。複雑な心境を抱えながら、先輩達の言葉を促す。 「臣がどうかしたんですか?」 「いや、これと言っては無いが。明日には退院できるらしい。それじゃな。」 そう言って片手を上げ、教室を後にする2人。そんな報告を聞いても、と思いながら自分も教室を後にした。 .
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