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だが今はそんなことはあまり気にせず生活していられる。
勿論姉さんのおかげだ。
この博麗神社にいる限り、大抵の妖怪は寄ってこない。
それも姉さんの力が強大すぎて襲いかかる気もしないからだ。
姉さんは人間なのだが妖怪である俺よりも強い。
比べるのもおこがましいほどだ。
「ご飯」
「分かったから、待っててくれよ」
そんな彼女の仕事は妖怪退治。
妖怪を封印、又は殺している。
「えっと、晩に仕込んでおいた漬け物は……良さそうだな」
俺は姉さんの例外として扱われているようで、弟として接してくれている。
いやただのお世話係としか見られていないかもしれないのだが。
何せ無口なもので、一体何を考えているのかもさっぱり分からない。
「…………」
ご飯時にジッとこっちを見ているときはお腹が空いているんだなと分かるくらいか。
「……ジュルッ」
ヨダレ垂らしていた時は頬がほんのり桜色に染まる。
そうした仕草は我が義姉ながら、とても可愛いと思う。
顔は綺麗系だけど。
「さっさと作れ」
「ごめんごめん」
叱られてしまった。
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