繋ぐ。

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「久しぶり」と 聞こえてきたのはパパの声。 2年以上焦がれた声に涙が溢れる。 メモリ消したんじゃなかったの? と泣きながら話すと 「前の携帯に入ってた」と答えた。 話したい事は沢山あるのに涙が止まらなくて 私の声は言葉にならない。 そんな私に 「泣くなら切るぞ」とパパが笑う。 ちょっと待って、と口にするが 全くもって涙が止まる気がしない。 必死で堪えて涙が止まったのは それから10分も後の事。 その間、パパは黙って、私が泣くのを聞いていた。
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