転入、旧校舎、指切り人形

7/46
前へ
/176ページ
次へ
「指切り人形って…!」 「それはただの嘘じゃないんですか?」 煉は怯えながら言った。 『きゅ~う』 0になって指切り人形に見つかると…殺される…! 「どうしよう!」 「逃げるしかないだろ、行くぞ」 私達は階段を上がって適当な教室に隠れた。 「怖いよ~」 「うるさい、健太!」 「二人とも、静かにして下さい!」 煉君に怒られてしまった。 『はぁ~ち』 その声はどんどん近づいてきていた。 「ねぇ、何か近づいてない?」 「やっぱり逃げよう」 私の言葉を無視して統が言った。 「う、うん」 皆の顔を見ると、皆頷いた……という事は全員一致。 『なぁ~な』 私達は教室を飛び出して一斉に走り出す。 「お姉ちゃん、疲れたよ~」 「頑張って、健太!」 今はキツくても逃げなければいけない。あの噂が本当なら殺されてしまうから。
/176ページ

最初のコメントを投稿しよう!

265人が本棚に入れています
本棚に追加