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「指切り人形って…!」
「それはただの嘘じゃないんですか?」
煉は怯えながら言った。
『きゅ~う』
0になって指切り人形に見つかると…殺される…!
「どうしよう!」
「逃げるしかないだろ、行くぞ」
私達は階段を上がって適当な教室に隠れた。
「怖いよ~」
「うるさい、健太!」
「二人とも、静かにして下さい!」
煉君に怒られてしまった。
『はぁ~ち』
その声はどんどん近づいてきていた。
「ねぇ、何か近づいてない?」
「やっぱり逃げよう」
私の言葉を無視して統が言った。
「う、うん」
皆の顔を見ると、皆頷いた……という事は全員一致。
『なぁ~な』
私達は教室を飛び出して一斉に走り出す。
「お姉ちゃん、疲れたよ~」
「頑張って、健太!」
今はキツくても逃げなければいけない。あの噂が本当なら殺されてしまうから。
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