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―アネッサ・王室―
エリナ
「守りきったようですね。お疲れ様でした。ご報告ありがとうございます」
兵士1
「はっ!撤退する姿を最後まで確認いたしました!エリナ様のおっしゃった通り、迂回して現れたのが効いたようで、こちらの拠点をまだ掴めていない様子です!」
エリナ
「ありがとうございます。…後にダミーの防衛線を張ろうかと思います。その時か、襲撃が確認できるまでは次の出陣はありませんから、戻ってお休みください。」
兵士1
「はっ!失礼致します!」
兵士は部屋を出た
エリナ
「早く終わらせたいものね。いつまで続くのかしらね」
1人の男性が陰から姿を現した
シルドラ
「ええ。とても見苦しく、忌まわしい戦かと。前王までは機械と人間の争いで済んだものでしたが、そうもいかなくなりました」
エリナ
「魔法がこんな普及するなんてね…。私が規模を拡げてしまったのは、どうしようもなく事実だわ」
シルドラ
「そうですね。しかしエリナ様はそれを恐れて魔導の力を一時手離しなさいました。帝国側が魔法を見つけていなければこうはなっていませんでした。エリナ様の責任ではございません。時の流れです」
エリナ
「アネッサの人間だけが使えるものだと思っていたもの。人工的に魔導を注入出来るなんてね。副作用を伴ってまで…」
シルドラ
「帝国側は副作用を気にしていないのか、気付いていないのか、魔導士を大量生成しているのが恐ろしいですね。しかしこうなった以上、こちら側もそうするほかありません」
エリナ
「わかっているわ」
シルドラ
「陰ながら、お供させていただきます」
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