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―寮・憩いの間―
兵士1
「ニコル小隊長はあれだけ成果を出しといて、何で出世しないのか不思議じゃないか?」
兵士2
「確かにな。話では出世話を断ってるそうだ。出世して悪いことはないだろうに」
兵士1
「小隊長の立場が一番手柄をあげるのが簡単だとか?」
兵士2
「お前、ニコル小隊長が気に食わないのか」
兵士1
「ちょいとな。ニコル小隊のおかげで、俺達の小隊は手柄が少なくなった」
兵士2
「確かに出撃頻度は高いかもしれないが、それは皇女の信頼があるからではないか?」
兵士1
「信頼ねぇ…あんな兵に入って間もない若造がどうしたら小隊長になったのか」
兵士2
「才能だろうよ。戦っても良し、指揮とっても良し。結果はしっかりとっているから、当然だと思うがな」
兵士1
「若造がねぇ…」
ニコルは遠くで会話を聞いていた
ニコル(M)
「上にいけば、嫉妬に巻き込まれるのは世の定めか…」
そのまま会話中の兵士に歩み寄る
兵士2
「ニコル小隊長!」
兵士1
「何かご用でしょうか!?」
ニコル
「…いや。俺の名前が聞こえただけだ」
兵士2
「は…っ、はっ!只今小隊長の称賛を…」
ニコル
「聞いていた。好きに言ってろ。俺は気に止めん」
ニコルはまた歩き出し、兵士達から離れた
兵士1
「調子乗りやがって…」
兵士2
「声がでかいぞ」
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