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『お前じゃなきゃ駄目なんだよ。』
ぽけー………
ここ最近、グリードとは会っていない。
「杏奈～？」
『俺の女になれ。』
ぽけー………
まぁ、グリードがあんなことすればね。
リンも、あたしの前じゃ絶対グリードとは代わろうとしない。
「杏奈ちゃ～ン？」
『俺の「わぁーー！！もう！！」
グリードの顔が、声が、脳内をチラつく。
「うぉっ！？
……………杏奈？」
「あ、リン。どうしたの？」
「そりゃこっちのセリフだヨ～。いきなりどうしたノ？」
そう言ってリンはあたしの顔を覗き込んできた。
ばっちり目が合った瞬間、
『俺を選べ。』
かぁーっ！と顔が熱くなったのが分かった。
やっぱり同じ顔なのはこっちに不利だ。グリードに重なってしょうがない。
グリードが柄にもないこと言うから………。
「杏奈、顔真っ赤だヨ？もしかして照れちゃった？も～、そんなに俺のこと好きなノ～？参っちゃうナ～。」
好き……そう、リンを好きなはずなのに、
なんだかリンに素直に好きって言えない。
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