グリリン:こればっかりは譲れない。

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リンの顔が見れなくて、下を向く。 「おい、グリード。聞いてたカ?」 静まりかえった空間にリンの声が響いた。 中のグリードと会話しているんだろう。 『あぁ。これで杏奈は俺のも…』 「それでも、杏奈は渡さなイ。」 その言葉に無意識に顔が上がった。 「杏奈はこうも言ってだロ?俺への気持ちも変わってないっテ。」 リン………。 『てめぇリン、往生際が悪ぃーぜ。』 「ふン。誉め言葉にしか聞こえないナ!別に何とでも言ったらいイ。 それでも……、杏奈だけは譲れなイ。 俺だって、杏奈じゃなきゃ駄目なんだ!」 ゆっくりと開いた紅い瞳が、その瞳にしっかりと覚悟を宿す。 『……くくっ!ははははは!!さすが俺の相棒!一筋縄じゃあいかねーか! だがな、俺だって譲れねぇんだよ。 なんたって、俺ァ強欲のグリード様だからな!欲しいもんは奪ってでも手に入れる! ……たとえリン、お前のモンでもな!!』
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