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「杏奈~、デート行こうヨ~。あ、これあげル。」
「ありがとう。だけど見てわかんない?」
リンから受け取った花束を机の上の書類の山の隣に置く。
あたしだってせっかくの休日まで仕事したくないっつーの。
だいたい、あのクソ大佐が仕事サボりやがるから………
「ねェ杏奈~、そこの名前のとこクソ大佐になってるヨ~。」
「あ………まいっか。」
だってクソ大佐だし。無能大佐だし。
きっとホークアイ中尉も分かってくれるわ。
「杏奈~、まダ?」
「まだ……ってゆーか何であたしがあんたとデート行かなきゃならないのよ。」
そうよ。だって、いっつもランファンさんとかウィンリィちゃんとかと行ってるくせに。
「杏奈のこと好きだかラ。」
また始まった。
「もうその冗談聞き飽きた。」
「冗談じゃないっテ~!」
そんなヘラヘラした作り笑顔で言われたって冗談としか思わないのよ。
ほんと……
こいつほど、読めないやつはいないわ。
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