リン:読めないやつ。

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………怒鳴りすぎた…かな。 でも、あたしの気持ちも知らないで余裕そうにヘラヘラしてるリンが何だか許せなくて。 だけど、 今日はなんだか背中が寂しそうだったなんて思うのは、きっとあたしの都合のいい勘違い。 「あーあ…、言いすぎたかな……。」 リンは本気であたしのこと……… ううん。そんな訳ない。 そうよ。そんな訳ない。 「………か…若!お待ち下さい!」 「ランファン早くしロ!次はあそこだ!」 ………………。 窓の外から楽しそうなリンの声。 ……何よそれ。あいつ本当にランファンさんとデート行きやがった。 少しでも期待したあたしがバカだった。 リンもリンよ……、 「………っ……」 書類のクソ大佐の文字が滲んだ。
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