いちばんめ

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今日はテストだったようです 放課後。 教室で タ「ユウジ、英語の問3、何て書いた?」 ユ「ボクは日本人って書いた」 ミ「いや、あれ、英語で書きなさいって問題だったよな?」 ユ「だから、日本人だから分かりませんって書いたんだよ、ヴォケナス」 ミ「なんで俺、罵倒されたんだよ」 タ「ミノルは英語得意だったよな?」 ミ「いや、得意というか、苦手ではないけど…」 タ「はっきりしねえな。じゃあ、今から言う文章を英語に直しなさい」 ミ「なんでテストなんだよ。さっき終わったばかりだろ」 ユ「第一問!!」 ミ「なんでユウジも乗ってきてんだよ!?」 タ「形而上学的観点から見た神の存在とは?」 ミ「えっと…、'About existence of God seen from a metaphysical viewpoint?'だったかな」 タ「すげえ!!お前すげえよ!!さすがに無理だと思った!!突っ込まれると思った!!」 ミ「だったら問題に出すなよ。あと、合ってるかは分からないぞ?」 タ「ちょっと悔しい!!続いて第二問!!」 ユ「幽霊の存在を観念論を用いて証明せよ」 ミ「ん~。'Prove existence of a ghost using idealism.'だと思う。観念論ってのが上手く分からないけど」 ユ「お前、実は英語めっちゃ得意だろ!?」 ミ「いや、一般教養だろ」 タ「違うよ!!少なくとも、形而上学的観点という言葉を英語に直すのは一般教養からかけ離れてるよ!!」 ミ「次は俺からの問題な」 タ「よし、来い!!」 ユ「いや、俺はパス」 ミ「強制参加な」 ユ「マジかよ!!」 ミ「簡単に。『犬は大抵の物は食べます』。これを英語にしなさい」 タ「…'Dog is eat.'」 ミ「日本語で、犬は食べるだな、それじゃ」 ユ「…'Cat is…'」 ミ「お前は、日本語訳云々の前に、違う動物の話をしていることに気付け」
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