~第1音節~

8/10
前へ
/12ページ
次へ
「そういえばさぁ-…」 どこから取り出したのか、チョコを食べながら華音が言った。 「丸ちゃんが言ってた"明日になってからのお楽しみ"って何だろうね?」 「あいつは何でもお楽しみにしちまうからなぁ-、どうせ"今日は俺の誕生日!!"とか言うんじゃねぇか?」 「あははッ!!それあり得る!!」 華音と夕夜は笑いながら話しているけれど… …自分の誕生日を生徒のお楽しみにカテゴライズする教師…。 流石にそれは無いと思う。 僕達3人は同じクラスで、丸ちゃんというのは僕らのクラスの担任の先生だ。 本名を丸山 浩太(マルヤマ コウタ)という。 丸ちゃんは誰にでも気さくな先生で、生徒達に大人気だ。 子供っぽ過ぎて生徒に怒られる事もしばしばだが、それが丸ちゃんの良い所でもある。 そんな丸ちゃんが今日の帰りのホームルームで、"明日にはお楽しみがあるぞ!!"…とニコニコ顔で言っていた。 華音達はその内容を推測してるようだけど…ろくな内容ではないと思っているようで…。 「それかさ、"俺、実は…"ってカミングアウトとか!!」 「それなら"俺、実は教員免許剥奪された…"とか、面白くね??」 「夕夜、それナイス-!!遂にその時が来たか-!!ってみんな面白がるね!!」 …先生なのにあまりにも不憫だよね…。 まぁ…丸ちゃんなら笑いそうだけど。 丸ちゃんの教師像ってどんなんだろ? .
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加