信じぬ者の憂鬱、信じる者の幸福

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信じぬ者の憂鬱、信じる者の幸福

「私と世界を救いましょう」 満面の笑みでそいつは手を差し伸べて来やがった。何の躊躇いもなく、ただの偽善でもなく、少しの打算もなく、だ。 言い訳をさせてもらえるのならば、俺はきっと、自分の躊躇も偽善者振りも見返り欲しさも正当化したかった。最後に、やっぱり世界はそんなもんだと、空っぽな笑い方をしてしまえばいいと思ってたんだ。 なのに、そいつはこの素晴らしい世界を救いたいと本気で思ってたんだと俺はこの日から痛感することになる・・・
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