第三章

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片付けを終え、左之さんに副長室に連れて行ってもらってます。 「土方さん?いるか?」 『原田か?どうした。』 左之さんは、沖田さんみたいに返事もなしに入る、なんてしないんだな… 「梓ちゃんを連れてきたぜ。」 『おー。入れ。』 》シャーッ 「じゃっ、俺はここらへんで。」 「え?左之さん?」 「隊務があるんでな(笑)」 「あぁ!ありがとうございました!」 「おぉ!…じゃな!」 そう言って左之さんは戻っていった。 「意外とはやかったな。」 「あ。土方さん。 …はい。ハナも手伝ってくれたので…」 「八木さんとこの娘さんとうまくやっているようだな。」 「はい!ハナにはとても優しくしてもらってます!」 「フッ…そうか。なら、よかった。」 「はい!」 こっちでの女の子友達ができたし! 「…で。本題だが…」 「…はい…」 「明日空けとけ。」 「え?明日?なんでですか?」 「服を買いに行く。」 え? 「わ…私、お金持ってな…」 「金なら気にするな。俺が払う。」 「え!?悪いですよ!」 「んだよ。お前。 …新撰組の副長様が女物の着物の一つや二つも買えねぇほど貧乏だ、とでも言いてぇのかよ?(笑)」 「いえ!;そんなこと思ってないです!」 「じゃぁ、明日買いに行く。いいな?」 「はい。 …ありがとうございます!」 「じゃぁ…明日の朝餉後に行くぞ。」 「はい!」 やったー! 外に出られる!
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