第四章

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「ここでいいか?」 「はい。」 …それからしばらく歩いたところに呉服屋があった。 「…すごい…昔はこんな風に売っていたんだ…」 「いらっしゃいま…あら!土方はんやないか!」 「どうも。」 店の奥から女の人が。 この店の店主さんかな? 土方さんを知っているということは、土方さんは常連さんなのかな? 「で、今日はどのような件で?」 「あぁ。そいつに服を何着か買ってやりたいんだが…」 と言うと、土方さんは私を指差した。 「あらまぁ!可愛らしいお嬢さんだこと! …なんですか土方はん。こんな可愛い娘さんで遊んでいらっしゃるの? しかも土方はんと年齢がかけ離れてるように見えるんやけど… いややわぁ…(笑)いくら顔がいいからって、いい加減にしなさんと(笑)」 遊ぶ?…まぁ年齢はかけ離れてるけど…てか女将さん、なんでそんな冷たい目で土方さんを見てるんだろうか… 「ばっ…違いますよ!;」 いきなり焦りだす土方さん。 「そいつは近藤さんの知り合いで…」 「あら。そうやったの!それは失礼しました(笑)」 …土方さん、なんで嘘を? よくわからないなぁ… 「とりあえず、そいつに似合いそうな服を見立ててほしい。」 「わかりました。…えーっと…」 「梓だ。高宮梓。」 「梓はん、ちょっと待っててね!いいもん持ってくるから!」 そういうと女将さんは店の奥に戻っていった。 「土方さん。」 「なんだ?」 「なんで嘘を?」 「あぁ。…一応、新撰組は女人禁制だからな。女中がいることを知らせたくなかった。」 「それでですか…」 「嫌…だったか?」 「いえ。大丈夫です(笑)」 「そうか。なら、いいんだ。」 …そういうことか。 本当に土方さんは新撰組第一だなぁ…
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