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「まいどありがとうございましたー!」
お勘定が済んだので私たちは屯所へ向かった。
「土方さん、ありがとうございました!」
「おう。まっ。二着あればなんとかなんだろ。」
「そういや、寝るときは…」
「八木さんとこの娘さんに寝間着を貸してもらえ。」
「了解です!」
「そういや、高宮。」
「はい?」
「髪長いけど、紐や簪とかいらないのか?」
「え?…あぁ…そういえば。」
でもゴムあるしなぁ…
「ついでに買いに行くか?」
「ゴムあるので…」
「未来の物を使われると困る。
異国人だと勘違いされるかもしれないからな…」
…そうでした…
「…ならお願いします。髪長いと女中の仕事に影響するので…」
「じゃ、見ていくか。」
「はい!」
----------数分後
私たちは紐や簪が置いてある店に入った。
「服に合わせた色がいいよな。」
「そうですね。…あ。土方さん。この少し薄い紫の紐なんてどうでしょうか?」
「それよりも、濃い紫の方が映えるかもな。お前の髪は黒いんだし。」
「そうですねぇ。…あ。やっぱり黒い着物には白ですかね…」
「そうだな。黒でもいいと思うが。」
「あ!白なら、白と薄い紫の着物にも合いますね!」
「でも、白って汚れやすいよな…」
「あぁ…」
だったら二つ…いやお金が…
「…金なら気にすんな。…二つ買っとくか?」
ありゃ…また言われた(笑)
もういいや甘えちゃお。
「はい(笑)
…土方さんって私の考えていることわかるんですか?」
「顔にでているだけだ。」
「そんなにわかりやすいですか?」
「あぁ。…というかさっきから、金のことしか考えてないじゃねぇか。」
「…あはははは…」
「ま。いいや。どれとどれだ?」
「じゃ、白と紫で。」
「紫は濃いのでいいか?」
「はい!」
「じゃ、そこで待っていろ。」
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