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その思い出とはこうです。
私は当時住んでいた団地のベランダに父と私、母に抱かれた弟と四人で立っています。
向こうの団地からも人がたくさん出ています。
みんな空を見上げて話をしています。
空には、両手を広げたより大きな惑星がいくつもぐるぐる自転しながら浮かんでいます。
父が私に、ひときわ大きな惑星を指差し
「まつみ、あれが地球だよ。」
というのです。
父が死んでから、私は母にその話をしました。
母は、
「それは、夢よ。」
と言いました。
今では、私もそんなことがあり得ないことはわかっています。
ただ、今でも私の頭の中では、この出来事は本当にあったこととして覚えられているのです。
脳の勘違いでしょう。
個人的な不思議体験です。
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